仕事のできるあの人は同時に何個も作業しているように見える
テキパキと仕事をこなす人はマルチタスクができると聞いたことがある
マルチタスクは”できる”人の象徴という印象を持っている人も少なくないと思います。
しかしマルチタスクは行うべきなのでしょうか。
結論から言うとマルチタスクは脳に悪影響があり、すぐにやめるべき行為です。
そこで本記事ではマルチタスクについて解説します。
具体的にはマルチタスクとは?マルチタスクによる脳への影響、そして悪いマルチタスクとは何か、悪いマルチタスクをやめる方法についてご紹介します。
Contents
マルチタスクをやめるべき理由
マルチタスクは脳に悪影響を及ぼし、様々なデメリットを引き起こすためです。
以下のような研究結果が出ています。
ロンドン大学精神医学学科のチームは「Eメールや電話によって気を散らされたときビジネスパーソンのIQは低下しており、徹夜明けの数値とほぼ同等である」と発表しています。また別の研究チームによると、マルチタスクによって生産性は最大40%も下がるという結果もあります。
「同時に」とはいっても人の脳は瞬間的に同時に2つの物事を思考することはできません。
細かくAとBの2つの思考を行き来しているため、同時に思考しているように感じることがあるのです。
このことをタスク・スイッチングと言ったりします。
タスク・スイッチングは脳への負荷が高く、脳がオーバーロードを起こしやすくなるため生産性が落ちやすくなります。
脳の処理速度が大きい人はマルチタスクをしてもオーバーロードを起こしにくいため、仕事のできる人=マルチタスクができると思われることもあります。
しかし習慣的にマルチタスクを行ったり継続的にマルチタスクを行うと生産性は損なわれます。
主な影響として以下の可能性が挙げられます。
- IQが下がる
- 作業効率が落ちる
- 意思決定の精度が落ちる
- 記憶力が落ちる
- 過食
上記の影響を考えてもマルチタスクはすぐにやめるべき習慣であると分かると思います。
ただこれは限られたケースでの研究結果です。
マルチタスクと一口に言っても様々なケースが考えられます。
そこで次章では脳に悪影響を与える、やめるべきマルチタスクがどのようなものか考えてまいります。
良いマルチタスク悪いマルチタスク
マルチタスクとは同時に2つ以上のタスクをこなすことまたは、
短期間に2つ以上のタスクを頻繁に切り替えて行うことを指します。
“同時に”や”2つ以上”のタスクといっても様々なケースが考えられます。
またマルチタスクの脳への悪影響に神経質になりすぎることも良くないです。
そこで本章では脳へ悪影響を与える、やめるべきマルチタスクと判別するために良いマルチタスクと悪いマルチタスクをご紹介します。
■良いマルチタスクの特徴
運動+タスク
有酸素運動を始めとした運動タスクと一日の予定を確認する、メールチェックをするなどのタスクを組み合わせたマルチタスクであれば問題ないです。
複数行為の中の一部が無意識化されている
歩きながら話しているとき、歩く動作は無意識化されています。
つまりある動作が修練の末、無意識に動作させることができる程度であれば話すという一つのタスクに集中している状態のため、問題ないです。
ただこれが繁華街で人を避けながら話すということになると少し変わってきます。
やめるべき習慣の一つでしょう。
アスリートが複雑な動きをしながら別のことを考えられるのは、練習によって動きを無意識化することができているためです。
■悪いマルチタスク
一方のタスクがもう一方のタスクを阻害する
音楽を聞きながら勉強するケースでは音楽の歌詞を理解する脳の使い方が勉強のタスクを阻害します。
思い当たる方はすぐにやめるようにしましょう。
ただし歌詞のない音楽は学習効果を上げるという研究もあります。
歌詞のある音楽はやめる代わりに歌詞のないジャズやクラシック音楽を活用してみましょう。
Spotifyなどでも作業中に最適なプレイリストが作られたりしているので探してみてください。
マルチメディアタスクキング
・TVを見ながらスマートフォンでSNSをチェックする。
・スマートフォンで動画を流しながらPCで作業する。
のように複数画面でマルチタスクを行うことは、最も脳へ悪影響を与えると言われています。
集中を欠く原因となるためすぐにやめるようにしましょう。
悪いマルチタスクをやめる習慣づくり
瞑想
脳は新しい刺激を求めて短絡的快楽を得ようとします。
しかし長期的に考えるとその繰り返しをすることで脳にも悪影響を与えます。
そのため脳の興奮、刺激を得ようとする精神状態から心を落ち着ける必要があり、
マルチタスクをやめるには瞑想が役立ちます。
参考記事:瞑想初心者でも分かるやり方!【保存版】
またスタジオで始めたい方は全国420店舗以上展開しているLAVAがおすすめです。
スタジオで仲間やメンターがいると習慣化しやすいです。
無料体験もできるのでチェックしてみてください。
スマホの電源を切る
スマートフォンはマルチタスク向きのデバイスです。
アプリケーションはすぐに起動し、通知にも反応しやすい便利なツールです。
しかし時にそれは脳への悪影響を助長する、やめるべき習慣にもなります。
上述のマルチメディアタスキングを引き起こす場合、スマートフォンが一役買っていることがほとんどです。
マルチタスクをやめたいと考えている人はスマートフォンの電源を切る、目の届かないところに置くなどの対処を考えましょう。
メールチェックの時間を決める
作業中に通知が来て中断することはよくあります。
これには脳の切り替え、タスク・スイッチングが必要です。
メールが来るたびに中断するのをやめる、
まとめてメールを見る時間を決め、それ以外は反応しないと決めると一つのタスクに集中しやすくなります。
その場で終わらせる
あれこれと手を出して終わらない人は必見です。
一つのタスクに取り掛かる、返信をする際にはその場で全て終わらせましょう。
この場合の終わらせるは”完了”ではなく”決断”です。
Yes, Noはもちろん、いつまでに調べて返事をする等の決断をその場で必ず終わらせましょう。
あとで考えるをやめることが重要です。
次の作業中にも気になってしまい、脳が頻繁に切り替わってしまう原因となります。
生産性をあげよう
マルチタスクを習慣としている人ほどマルチタスクの能力が下がっていきます。
すぐにやめるようにしましょう。
脳へ影響を与える悪習慣をやめて適切なトレーニングや作業を行うことで、
仕事の生産性を上がります。
習慣の積み重ねが仕事の質、人生の質につながっていきます。
悪習慣をやめることはもちろん、良い習慣を積み上げていくことも考えましょう。
仕事で成功している人が持っている習慣について興味のある方はこちらをチェックしてみてください。