クリティカルシンキングは直訳すると「批判的思考」という意味です。
ビジネスにおいてのクリティカルシンキングはただ「批判的」に考えるという意味ではなく、「その内容は本当に正しいのか」「それは事実なのか」という疑問を常に持ち、じっくりと考えたうえで結論を出すことを指します。
クリティカルシンキングは「自分の頭で考え、最適解を導き出す」上で必要不可欠な考え方なのです。
最近ビジネスの現場で少しずつ聞くようになった「クリティカルシンキング」について本記事でトレーニング方法やその意味を解説していきます。
読んで納得するだけでなく実践の場で使用できるようになってもらえれば嬉しい限りです。
Contents
クリティカルシンキングの意味とは?
クリティカルシンキングは物事を批判的に疑って考えることにより「事実」を特定し最適解を導く思考法です。
ロジカルシンキングは有名ですがロジカルシンキングは前提条件から解を導き出す思考となっており、「前提条件」に誤りがあるとどれだけロジカルに考えても最適解を発見することはできません。
「クリティカルシンキングで批判的に考え正しい前提条件を特定し、ロジカルシンキングで解を導出する」
これにより正しい解にたどり着くことができ、ビジネスの現場において誤った意思決定をする可能性が非常に低くなります。
ロジカルシンキングもクリティカルシンキングのいずれも同様ですが感情や意見に流されることなく客観的に物事を見て本質を捉える考え方です。
クリティカルシンキングのメリット
クリティカルシンキングは物事を考える上で非常に大切な考え方ですが、クリティカルシンキングができるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
事実から適格な判断ができるようになる
これは経営者・マネージャーなどの管理職には必要不可欠なスキルです。組織のトップが誤った意思決定をしてしまうと、社員がどれだけ頑張っても取り戻すことはできません。人の上に立つ人の「意思決定の妥当性、正しさ」が非常に大切なのです。
また、統計データを元に営業戦略・経営戦略を立てることもしばしばあります。この際にそれぞれのデータが何を意味するのか解読する力がなければ的確な判断ができません。
クリティカルシンキングは人の上に立つ上で必要不可欠なスキルと言えるでしょう。
問題解決が効率的になる
物事や出来事に対して批判的に考えるため前提条件に「事実」だけがあつまります。前提条件は問題解決の土台となるため1つでも間違ったものが入ってしまうと効率が非常に落ちています。
土台がしっかりしているため、1つ1つ組み立てていくだけで結論に効率的にたどり着くことができるのです。
他にもクリティカルシンキングのメリットは沢山あります。
- 斬新なアイデアが浮かびやすくなる
- リスク検知
- コーチング能力の向上
- 理論や他人の考えを深く理解することができる
クリティカルシンキングのトレーニング方法
それではクリティカルシンキングのトレーニング方法を見ていきましょう!ここでは比較的取り組みやすいもの、簡単に導入できるものについて記載していきたいと思います。
事実と意見をはっきりと区別する
事実は「実際に起こったこと」、意見とは「その事実や問題に対する誰かの考え」です。事実や出来事に対する考えは人によって受け止め方が変わってしまう可能性があります。
人の話を効く際もそれが相手の意見を述べているだけなのか、事実を言っているのか注意して聞いてみることはクリティカルシンキングのトレーニングとして非常にオススメです。
仮説構築と検証の癖付け
クリティカルシンキングはバイアスを取り払って客観的に考える方法です。自分の偏見やバイアスに気づくには仮説を立てて検証するプロセスを何度もこなして修正していく必要があります。
得られた結論の妥当性に関しては責任を持ち「果たしてそれは本当か?」という問いかけを忘れずに実施してみてください。
抽象的な表現を避け具体的に話す
クリティカルシンキングのメリットとしてコーチング能力が増す、という話を上記でしましたが、「相手にわかりやすく伝える」というのもクリティカルシンキングのトレーニングになります。
普段の会話の中で抽象的な表現が多い人は具体的に話すことを心がけましょう。具体的であるほど相手に伝わりやすく、情報が伝達できる可能性が高まります。
主語や目的語の省略、あれ、それといったような指示語を使わないということを避けることを意識すれば内容が具体的になり「相手に伝わらない」といったようなコミュニケーションリスクが減ります。
クリティカルシンキングを始めよう!
クリティカルシンキングの重要性、トレーニング方法を紹介してきました。クリティカルシンキングができると、円滑なコミュニケーション、事実に基づく的確な意思決定ができるため人より有利に仕事をすることができます。
明日から実践していきましょう!
第三者であるキャリアアドバイザーに相談してみることで自分の現状の力、市場価値を確認したうえでキャリアについて考えてみると良いでしょう。